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scene#041 [2007.09.06-09.08]

地獄と山のマリアージュ【阿蘇山・九重連山】

(その7)

天狗の舞台12:55

天狗の舞台。

何故こんなでっぱりができてしまったのか、全くの謎だ。

天狗が踊りたくなる気持ちもわからんでもない。

折角だから、あそこまで登ってきてアルペン踊りでも炭坑節でも踊ってこようかと思ったが、その踊っている光景を撮影しようと思ったらカメラをずいぶんと遠ざけないと意味無いのよね。近場にカメラを据え付けたら、単に山でアホ踊りやってるおっさんの写真になってしまう。

せめてセルフタイマー15分、くらいは必要か。うは、それは嫌だ。もしそれで、写した写真のフレーム内に自分が写っていなかった、とかピンぼけしていた、となったら絶望のあまり大鍋に転がり落ちるかもしれん。


仙酔尾根分岐12:55

なにやら前方に案内板らしきものが見える。どうやら、その案内板がバカ尾根への分岐のようだ。

尾根が走っているようには見えない、平坦な場所なので、見落としやすい。折角だからこういうところにデカいケルンを作れば良いのに、案内板の近くには小さなケルンがあるだけだった。

まあ、霧の中でもケルンを辿っていけば、案内板にぶつかると思うので大丈夫の筈だが。


分岐案内12:56

仙酔峡駐車場1,570m、というのが仙酔尾根、通称バカ尾根のルートだ。

おっ、ここで初めて「高岳」という案内表示を見たぞ。月見小屋への案内も出ている。

しかし、こんな至便なところで避難小屋を使う人はいるのだろうか。午後から登り始めた、とか阿蘇山縦走、といった強者用なのかもしれない。おかでんには一生縁がない世界だ。あこがれはするが、そっちに足を踏み入れる気はない。


足下が見えない12:56

仙酔尾根。

遙か眼下に見える白い建物、あれはロープウェイ乗り場近くにある仏舎利塔だ。あの側まで歩いて下りることになる。

それにしても、十数歩先から向こう側の足下が見えないんですけど。急降下してるというのがよくわかる。普通、なだらかな稜線歩きだったら「自分がこれから進む道」というのを眺めながら歩いていく。しかし、これは何ですか。何も見えません。崖じゃないか。


振り返ると大鍋12:56

振り返ると大鍋。なんなんだこのギャップは。なだらかだなあ。焦げ付きを起こさず良い鍋料理が出来そうだ。

写真左隅に月見小屋が見える。確かに、ここまで開放的だと満月の夜など、とても月が奇麗に見えることだろう。月が見えなければ星でもよい。いずれにせよ天体観測には最適だ。別世界のようだ。

ただし、水場が全くない場所なので、水は自分で下界から持って上がってね、という制約があるのと、お手洗いはどうにかしてね、ということがある。

こんな開放的なところで、どうにかしろと言われても困る。女性にはハードル高すぎな避難小屋とも言えるだろう。良い場所なんだけどな。

現実逃避終了。さて、崖をへっぴり腰で下りていきますかね。


やっぱり崖だ12:58

やっぱり崖だ。ここが尾根という実感がない。

先ほど、馬の背という「いかにも稜線歩き」をやってきたばかりなので、特にそう思う。

がらがら崩れる足場なので、慎重になりながら下る。


崖13:06

今下りてきたところを振り返った写真。

こんな感じなので、ルートもへったくれもない。

でも、とりあえずちゃんと道案内のペンキはところどころにあるので、それに従う。尾根らしい尾根ではなく、今はただきつい傾斜を転がり下りているだけの状態。本当の尾根に到達しないで、沢筋に入ってしまったら目も当てられない。


止レ13:08

岩にペンキで注意書きや行き先案内をしているのは山で当たり前の光景。しかし、「止まれ」という表示は初めて見た。

止まってみる。何も起きなかった。

いつまで止まっていれば良いのでしょうか。

右へ、とか左へ、ではないのですよ、これは。「止まれ」と。どうしろというのか。

あ、そっかぁ、これは向きとしては上り登山者用の注意書きだ。下山者であるおかでんには関係ないんだろうなきっと、ということで心の折り合いをつける。

それにしてもまぎらわしい。上り用の注意事項なのか、下り用の注意事項なのか判別に少しだけ手間取る。


右下へ13:09

「右下へ」という表示も珍しい。これは明らかに下り用の案内だな。

しかし、右下、といっても右側ってえものは180度あるわけであって、右斜めどっちの方向なのかがこれだけではわからない。素直に矢印で表示してくれた方が有り難いんですけど。

多分こういう登山道整備は地元の山岳会か、自治体かがやっているんだろうけど、ちょっとこの山のものは個性的だ。先ほど執拗に中岳ご案内をされた事を思い出した。


独特の岩13:11

火山噴火で出来た山なので、岩の形が独特だ。滑りやすいということがないのはありがたいが、非常に複雑な形をしているので足場としてはあまり好ましくない。

斜度がきつい下山ということもあって、足にはそれなりの負担を要求される。

ちなみにロープウェイの真下を併走する登山道はきちんと整備されており、舗装された状態で歩くことができる。下りはちょっと苦手/でもロープウェイは負けた気がするので嫌、というならそちらのルートがお奨めだ。


振り返ると崖13:19

下りてきたところを振り返るとこんな感じ。

崖ですなあ・・・。


トラロープ13:20

一カ所だけだったが、トラロープが張ってある場所もあった。鎖ではなくロープであるあたり、本格的に通行が難しいレベルではない。ただし要注意。


ようやく目的地目視13:33

ようやく尾根らしい形に登山道の両側がすぼまってきた。

そして、そのむこうがわには仏舎利塔が見える。まだ結構距離は残っている。

ロープウェイ乗り場は仏舎利塔からもう少し山側のところにある。写真でもしっかりと写っているのだが、屋根が水色なために風景にとけ込んでしまってよくわからない。


下っていくロープウェイ13:37

優雅に下っていくロープウェイが遙か遠くに見える。

おー、ええなあ。楽そうだなあ。

こっちはまだまだ岩場と格闘中っすわ。短期決戦を阿蘇さんは挑んできているので、結構膝にきますで、これ。

上りには絶対選びたくないルートだ。ロープウェイで上まで行って良かった。チキン野郎とは言わせないぞ。

バカだ、バカ。やっぱりバカ尾根はその名前の由来だけある。


案内看板13:51

仙酔尾根を下り始めて1時間弱、岩と戯れておりました。すると眼前に久々の案内看板が。

高岳750m、仙酔峡駐車場1,090m。

なんと、1時間歩いてまだ道半ばにも到達していないのか。

自分の脚力の無さに驚く。確か仙酔尾根って、標準コースタイムで70分の筈。うわ、下りでペースが上がらないなんて老化が始まった証拠だなあ・・・と愕然。標準コースタイムって、ワカモノからすれば物足りないくらいのユルい時間設定にされている。なぜならば、登山客の大半を占めるのが中高年だからだ。中高年に見合ったコースタイムを設定しないと、コースタイムを鵜呑みにした中高年が大量遭難する羽目になる。


今度は藪の中

13:57

岩場が終了ですね、まだ距離はあるけど一区切りですね、これから低木とのお遊びタイム開始ですね。

・・・と思ったら、なんじゃいこりゃあ。登山道が完全に藪に覆われてしまっている。もちろん登山道は生きており判別可能なのだが、両脇の草が勢いよく生えちゃってるものだから登山道そのものを目視できない。


何も見えない13:59

おかでん目線で見るとこんな感じ。全く道がわからない。

「多分こっちだろう」という目測で足を踏み出し、あ、ここ登山道っぽいとわかったら一歩進む、という行為を繰り返した。どこかに急に岩が転がっていて、つまづくおそれがある。油断できない。

予想以上にこのルート踏破に時間を要している事に焦りと老化を感じているので、出来るだけペースアップをしたかった。しかし足下が見えないとなると話は別だ、転ばぬ先の杖、じゃないけど慎重に歩かざるをえない。


下山完了間近14:02

ようやく目線を思いっきり下に落とさなくても、目的地を目視できるようになった。

先ほどまでは縮小写真では見えにくかったロープウェイ乗り場も今度の写真だとはっきり見える。あの傍らに車を停めてあるので、目標地点はあそこだ。


1道もようやく大人しくなってくれた4:08

道が歩きやすくなった。そろそろこの登山は終盤ということか。


謎の登山届け受付14:10

登山届け提出ポストがあった。

このポスト、不思議なことに登ってくる方向とは逆に口が開いている。何故だろう。支柱とポスト箱の位置関係も、なんとなく不安定だ。

支柱には「登山届記帳所」と書かれているのだが、その向きもポストの口同様逆向きだ。記帳してもらいたくないのだろうか、それとも誰かがいたずらで180度向きを変えてしまったか。

「いや最近は個人情報保護の観点からですネ、一般人の目につきやすいところには届けを出さないように指導してますんですよハイ」なんて事はまさかないだろうな。謎だ。風雨が吹き込まないように向きを配慮したのかもしれないが、登山届ポストとわからないように作られているのでは意味がないと思うぞ。

ちなみにポスト越しに見える丘は、展望台として道がちゃんと整備されていた。でも、登る人いるんだろうか?ここまで来て、展望を楽しみたい人はロープウェイで上に登っちゃうだろう。

当然おかでんはパス。さっきさんざんバカ尾根上で景色は見てきましたから。

(つづく) 

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